完璧主義は悪影響ばかり 一刻も早く治すべき

完璧主義的な性格で苦労したことのある人ってけっこう多いのではないでしょうか? じつは僕自身にも完璧主義の傾向があり、おかげでかなり無駄な苦労を強いられてきました。はっきり言って、時間も才能も限られた凡人にとっては、完璧主義を貫くことにいいことなど一つもありません。

完璧主義者の呪われた運命

完璧主義者とはものごとを100%の完成度でこなそうとする人のことです。完璧主義者にとって中途半端や妥協はもっとも忌避すべき態度であり、100%の成果を出すのが無理であれば何もしないほうがよいと考えています。常に究極的かつ最終的な成果を目指しており、理想主義者といってもよいでしょう。

完璧主義は精神疾患といわれることもあります。つまり、単なる習慣や好みではなく、脳の器質に由来するということです。完璧を求めるのはいわば完璧主義者の本能なのです。この本能が満たされない場合、食欲が満たされないのと同じくらいの強いストレスを感じます。

一方、完璧主義が食欲と違うのは、欲求が満たされないことの方が圧倒的に多い点と、完璧を求める姿勢そのものがストレスとなる点です。

完璧主義の矛盾

そもそも、完璧っていうのはそれ以上洗練される余地が無いってことですよね? しかし、完璧な成果をあげることなどそう簡単にできるものではありません。もしできると思っているのならそれはただの思い上がりです。正確に言うと、それが完璧かどうかなど誰にも判断できないのです。

つまり、完璧主義者の完璧の追求には終わりがないのです。しかし、現実の世界では終わりのない課題に生涯を捧げることはできません。実質的に、完璧な成果をあげることはできないということです。そして、完璧主義者たちは実はそのことに気づいています。だからこそ、そのジレンマ、報われない努力をし続けなければ満たされないその運命を呪っているのです。

完璧主義者が現実的にとる選択

実質的に完璧主義に徹することなどできないのですから、普段の生活において完璧主義者がやむを得ずとることになる選択肢は次の2つとなります。

  • 何の成果もあげない
    完璧主義を貫く(100か0の選択で0を取る)という意味では合理的です。しかし、仕事でもプライベートでも、この選択が決してよくない結果となることは明白です。成果をあげないこと自体が別の苦悩を生むこととなるのです。
  • 妥協して不完全な成果をあげる
    完璧を求めることは完璧主義者たちの本能です。それを現実的な制約によって阻害され、不本意な選択をせざるを得なかったわけですから当然大きなストレスになります。何をやっても中途半端にしかできないと、自分の能力を過小評価して悩むことにもつながります。

完璧主義は自分にも他人にも悪影響を与える

仕事の効率がむちゃくちゃ落ちる

そもそも世の中の仕事なんて8割方完成させればおおむね通用してしまうものです。大成功はしないかもしれませんが、大失敗もしません。これでいいのです。

しかし、完璧主義者は残りの2割に多大なる労力と時間を注ぎます。結果、仕事の完成がとっても遅くなる上、すでに述べたとおり結局は完璧な成果など出せないのです。総合的にみて、成功よりも失敗の確率のほうが高くなります。

精神的な負担が高まる

常に完璧な成果を出さなくてはいけないという強迫観念と、その願いが成就しないことによる強いストレスを抱えることになります。「うつ病」「社交不安障害」「強迫性障害」「心的外傷後ストレス障害」「慢性疲労」など、ほかの精神疾患へとつながることも多いようです。さらには、挫折やストレスによって自殺してしまう可能性も高まるとのことです。(参考 http://www.bbc.com/future/story/20180219-toxic-perfectionism-is-on-the-rise)

仲間や部下などにも負担を強いる

完璧主義者がいることによって、チームのメンバーにも同様のストレスを与えることとなります。もし完璧主義者がチームのリーダーや上司であったら最悪です。メンバーのモチベーションはだだ下がりになって本来よりはるかに低いパフォーマンスしか出すことができないでしょう。

それに対して完璧主義者の不満はつのり、さらに完璧を求めて高い要求をすることになります。そしてより一層ダメな結果になると。完全に悪循環です。やってはいけない仕事の進め方の典型ですね!

このような悲劇を経て、最終的に完璧主義者は周囲から「目の上のたんこぶ」「めんどくさい人」「協調性がない」「現実が見えていない」などとさんざんな評価をされることになります。

完璧主義のいい部分だけを残して悪い部分を捨てちゃおう!

目指せ80点!

気持ち的には、8割主義でいきましょう。最初はちょっと気持ち悪いと思うのですが、ある程度のところで「ま、これくらいでいいかな」と考えるようにするのです。キリをつけるポイントは、取り組む労力や時間に対して成果が少なくなってきたと感じたときです。

仕事の進め方もパレートの法則で説明できます。全体の8割程度はけっこうスムーズに進んでしまうのです。スムーズというのはかけた労力に比例して(見える見えないは別として)成果が上がるという意味です。頑張れば頑張っただけ知識が増え、作業の手がはかどり、「進んでる感」を得ることができます。

ところがあるところで突然、「進んでる感」がなくなることがあります。どんなに労力や時間を費やしても、その投入資源に見合った成果が得られていないと感じることがあると思います。何度も同じ思考をループしたり、進んでいるのが本当に正しい方向なのか迷ったり、ときとして今までの作業を全部リセットしたくなったり。こんなときが潮時です。

とはいっても完璧主義は本能である以上、これを完全に変えたりなくしたりすることは難しいです。では、せっかく完璧主義者として生まれたのですから、逆にこれを活かしてみようではありませんか!

完璧主義のいい部分だけを利用することによって、満足感を得た上で効率も上がり、さらに非完璧主義者ではできないようなこともできちゃったりします

完璧主義者のいい部分

  • 丁寧で正確な作業ができる
  • 突き詰めた思考ができる(深い思考)
  • 多角的な観点で考えることができる(広い思考)

向いている仕事

ゴールの明確な仕事

ゴールさえ明確であれば、他の人よりも丁寧で正確な仕事をすることができます。マニュアル化された単純作業などが相当します。

複雑な仕事

上とは逆ですが、完璧主義者は突き詰めて考える癖がついているため、他の人がお手上げな複雑な仕事でも(考えすぎることさえしなければ)ゴールを見出すことができます。ただし、袋小路に嵌らないために8割主義を十分に意識しましょう。

クリエイティブな仕事

クリエイティブな仕事にはそもそもゴールがないことが多いです。つまり、完璧という概念がなく、着地点がどこであろうと正解なのです。完璧主義者は悩む過程でさまざまな観点から思考を巡らすことに長けています。8割主義を意識し、広い視野と自由な発想さえ持つことができれば、もっとも向いている仕事とも言えるでしょう。

完璧主義者でなく完了主義者であれ

完璧にやることよりも完了させることのほうが重要です。完璧主義者でなく完了主義者であれ! ホリエモンこと堀江貴文さんも著書「多動力」に同じようなことを書いています。

さらに、うまいこと完璧主義の良い要素だけを利用すれば、今までよりも格段にいい仕事ができるということです。

完璧主義者の皆さん、気楽にそして合理的に生きましょう!

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